豊橋市牟呂水神町の「瑞雲山 眞福寺」(山田仁彰住職)で、豊川市のパステルアーティスト浦野恵美子さんらによる「海に消えた皇子を偲(しの)ぶ展示会」が開かれている。牟呂地区に伝わる民話「海に消えた皇子」にちなむ絵画や写真を並べている。26日まで。
民話は牟呂の住民が流罪となった天武天皇の皇子で開元親王(大津皇子)と乳母らを助ける話。皇子らは村人の建てた御殿で暮らすが、噂が都に伝わり討手を差し向けられると、皇子は自ら海に入るという内容だ。
浦野さんはパステルアート作家として活躍するほか、地元の民話に関する作品や寺社の御朱印帳の原画なども手掛ける。6年前からこの民話の絵画制作や研究を続けている。
今回は民話に関するパステル画や、水墨画、書など計23点を展示したほか、仲間のネムさんが民話をイメージする写真、浦野さんの絵と組み合わせた海の画像など新作6点を含む9点を寄せた。
会期中、「海に消えた皇子を偲ぶ会」もあり19人が参加。市内の語り部、小栁津糺さんと河口美由紀さんによる語りがあり、その後みんなで観音堂を参拝した。「催しが定着し、遠方からも来場者がある。多くの人に話を知ってほしい」と浦野さんは話す。
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愛知県豊橋市生まれ。大学卒業後、校閲記者として入社。1年後に報道記者に転身した。2020年から報道部長。芸術、福祉、経済・奉仕団体などを担当する。趣味は、かなりジャンルに偏りのある読書と音楽鑑賞。思考のそっくりな一人娘と趣味を共有している。
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