ロボットが接近すると躊躇行動も心理は「快適」 豊橋技科大が発表

2025/11/14 00:00(公開)
荷物が重いほど快適度はロボットの接近距離の影響を強く受ける=豊橋技科大の資料から
荷物が重いほど快適度はロボットの接近距離の影響を強く受ける=豊橋技科大の資料から

 豊橋技術科学大学の研究チームは、自律移動型運搬ロボットに荷物を渡す際、ロボットが近くまで接近した方が人間は快適に感じるとの研究結果を発表した。この傾向は、特に荷物が重い場合に強くなるという。

 

 将来のスマートシティーにおける物流などを想定し、情報・知能工学系の認知神経工学研究室と、視覚認知情報学研究室が共同で調査した。

 

 実験では、人が荷物を持って歩きながらロボットに渡す際の行動や快適さを分析。その結果、ロボットが近距離まで接近すると、人は慎重に歩き、一時的に足を止めるなどちゅうちょする行動が見られたものの、心理的には「快適」と感じやすいことが分かった。

 

 逆に、ロボットが遠くで待機していると不快に感じる傾向があり、荷物が重いほどその傾向は顕著だった。これは、人がロボットの接近を単なる機械的な動きではなく、「協力して荷物を受け取ってくれる動作」として好意的に受け止めている可能性があるという。

 

 研究した田村秀希助教は「ロボットの動きに人の認知特性を取り入れることで、より快適な共存が可能になる」と話している 。

 

 この研究成果は、10月20日付の学術誌「International Journal of Social Robotics」オンライン版に掲載された。

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山田一晶

1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。

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