立冬が過ぎイルミネーションの便りが届き始めました。街を吹き抜ける風は強く冷たくなってきて、せきをしている人も見かけます。本格的な寒さはこれからで、季節が変わり暦も過ぎてく中で年を取っていく。この繰り返しの中で充実した日々を過ごしたいです。
先週も書きましたが、心に余裕がなく人との関わりが下手な人が増えてきたと感じます。どこに行っても多くの人が年中イヤホン装着状態で、自分の世界にこもっています。気忙しい昨今に明治天皇の御製である「思はざる ことのおこりて 世の中は 心のやすむ 時なかりけり」と、ささいな慶事があった時の「ともすれば うきたちやすき 世の人の こころのちりを いかでしづめん」をもう一度考える時ではと思います。
予期せぬ出来事が次々に起こり、心が休まる暇もない。そういう時にちょっとしたことがあると浮き足立つ世の人たちの心を静め、いかに元気づけられるかという意味です。
そんな中、大変ありがたく嬉しいことがありました。普段使用している剣道教室の武道場が工事のため2カ月間、使えなくなりました。数日なら休みでも大丈夫ですが、これだけの期間を稽古しないと今まで培った技能も停滞しますし、修業に休みはないです。
困って地域の方に相談したところ快く調整していただき、他の競技団体の使用日に体育館の一部分が使えるようになりました。使用手順も親切丁寧にその都度連絡してくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。やはり世の中は人との助け合いで生かされていると再認識しました。
この2カ月は稽古曜日も場所も普段と違うため、なかなか全員がそろわないですが、みんな広い体育館でのびのびと喜んで稽古をしています。生徒たちにとって振り返った時、いい思い出になると信じています。
「こころ」は見えないけれど「こころづかい」は見える。「思い」は見えないけれど「思いやり」は誰にでも見える。今回のご厚意を忘れず感謝しながら、全てにおいてありのままに受け入れる明るさと柔らかな感性を持ちたいです。
購読残数: / 本
週間ランキング
日付で探す