獣害対策などを考える「野生動物と人間社会の共生・共存シンポジウム」が16日、新城市商工会館であった。新城設楽生態系ネットワークの主催。
ニホンジカやイノシシ、ツキノワグマなどの野生動物が人間の生活圏に入り込み、襲撃による人身被害や農作物の食害などの問題が顕在化しているためテーマとした。
人間環境大学環境科学部の江口則和准教授が講演し「野生動物と、すみ分けることが大事だ。専守防衛と人材育成など、短期的なものと長期的なもので取り組むことが必要」とし、野生動物を寄せつけないこと、地域ぐるみで対策することを促した。
意見交換では、東栄町で地域おこし協力隊として鳥獣害対策を担う小川晴那さんが「捕獲するだけが対策ではない。人里に近づく鹿やイノシシ、熊など野生動物への関心を抱き、自分なりの考え方を持つようにすることが大事だ」と述べた。
NPO法人愛猟の鈴木康弘理事長は「野生獣の個体数管理と被害対策が必要。入れない、近づけない、捕獲するのバランスを伝えている」と取り組みを説明した。
浜松市で森林管理を担う史春森林財団代表理事の菅野知之さんは「必要最小限で駆除することが大事。人間の生活と経済活動も考える必要がある」と述べた。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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