豊橋市東郷町の全久院で24日、晋山式(しんさんしき)が営まれた。子どもたちによる稚児行列もあり、就任した佐藤善章新住職(53)を祝った。
創立は1514(永正11)年で、当時の二連木城の城主戸田憲光が、父戸田全久の菩提(ぼだい)を弔うため開山したと伝わる。曹洞宗の宗祖道元の自筆とされる法語集「正法眼蔵」(しょうぼうげんぞう)と、道元が宋に在住した時に天童如浄禅師との問答を記録した「宝慶記」(ほうきょうき)、道元直筆の紙本墨書の「羅漢供養式稿本残巻」はいずれも寺宝で、1949年に国重要文化財に指定された。
開山から32代目の佐藤住職は、式に出席した曹洞宗の僧侶や檀家ら約150人を前に「地域に根ざした活動をしていく。時代が変わっても、不変のままで良いものはそのまま継続します。精進していきたい」と決意を述べた。
午前8時過ぎからの稚児行列には100人以上が参加。華やかなで古式ゆかしい衣装をまとい、金色の髪飾りをつけて、寺までの約500㍍を歩いた。
先代で父の佐藤善亮さん(83)は住職を61年間務めて退任した。「無事に引き継ぐことができたのは檀家の皆さんのおかげです」とあいさつした。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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