蒲郡市は、最短で2028年度をめどに市内の「西エリア」「東エリア」の2拠点に学校水泳授業用の施設を新設し、いずれかを一般利用も可能な市民プールとして整備する。10日、市は市議会文教委員会で、優先的に用地取得を進めていた「西エリア」について、同市形原町の「形原テニスコート」と「形原運動広場」の計約6800平方㍍を活用すると明らかにした。
市は昨年度、西浦、形原の両地区などを含む「西エリア」と三谷、大塚の両地区の「東エリア」のいずれかに、学校水泳授業や遊泳、健康増進などにも使える屋内温水プールを新設する方針を示した。新校舎を建設中の「西浦学園」と市立塩津小学校にプールを設置しないため、「西エリア」から優先的に用地取得を始めていた。
建設予定地の選定にあたっては、西エリアの各小中学校からの移動時間を考慮し、形原か塩津の中学校区が望ましいとされた。また、一定規模の面積があり、都市計画法などの関係法令に適合する土地を短期間で新規に取得することは現実的ではないため、早期取得が可能な市有地を中心に検討した結果、形原を選定した。
予定地は西エリアの中心部に位置する市街化区域だ。周辺のアクセス環境としては、近接する主要道路に国道247号があるほか、約200㍍先に名鉄のバス停「天神橋」が、1・1㌔先に名鉄蒲郡線の三河鹿島駅がある。
今後の予定は、今年度からサウンディング型の市場調査を実施し事業方式を決めた後、設計や工事に取り掛かり、28年度をめどに施設の完成と運用開始を目指している。建設費は当初約10億5300万円としていたが、社会情勢の影響で約11億8800万円に膨らむ見通し。
この日、委員や傍聴議員からはテニスコートの利用者への対応、供用開始後のラグナシアの利用助成事業などについて質疑があった。市は、市内の中学校のテニスコートを開放して対応していくとした。ラグナシアについては、プールが完成次第、事業の廃止を考えているが、子育て支援の一環で実施する可能性があると述べた。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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