東愛知新聞社は18日、名古屋市の繊維製品卸売業「タキヒヨー」名誉顧問で、蒲郡市特別観光大使を務める滝富夫氏にインタビューした。祖父であり、蒲郡の観光の礎を築いた実業家、滝信四郎氏の足跡や、富夫氏が感じる蒲郡の魅力、今後の展望などについて話を聞いた。
-祖父である信四郎氏の具体的な思い出やエピソードを教えてください。
◆私が4歳の時に信四郎さんが亡くなったので、実はあまり覚えていないんですよ。ただ、いろいろな人から話を伺うと、信四郎さんは壮大な計画を持っていた人でした。当時、都市開発や観光開発といった概念がまだ浸透していない時代に、自ら考えて蒲郡全体をひっくるめて開発しようとしていたと聞いています。
-富夫氏が思う「蒲郡の良さ」とは。
◆蒲郡は風光明媚(めいび)で、なおかつ温暖な気候に恵まれています。山も海も非常に近い場所にあり、温泉街で宿泊施設も充実している。観光地としては理想的な状態だと思います。あとは交通の便をさらに良くすれば、誰でも気楽に来られるようになり、より発展していくのではないでしょうか。
-市民には信四郎氏の功績や精神を、今後どのように語り伝え、守ってほしいですか。
◆将来の開発の目的や手段は、現地の皆さんが考えていかなければなりませんが、できるだけ早い時期に、信四郎さんのまいた種が、功績として一つずつ実っていけば良いなと思っています。
-今後の蒲郡の観光振興に期待することは。
◆蒲郡は海があって漁業ができ、ミカンをはじめとする果物などの栽培も盛んです。そこに観光も加わるというのは、非常にユニークな条件がそろっている。必ずしも多くの人が来る必要はありません。ここを愛してくれる人たちとのコミュニケーションを大切にし、絆をつないでいってほしいと思います。
-ありがとうございました。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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