湖西市は市内に生産拠点を置く事業者と連携し、運行するシャトルバスを地域住民も利用できる取り組みを本格化させる。5年間の実証実験を踏まえ、地域での移動の課題解決に効果があると判断した。通年運行を来年1月14日から始める。
取り組みは「企業シャトルBaaS(バース)事業」としてデンソー湖西製作所と豊橋東製作所、浜名湖電装の協力を得て2020年度から官民連携で実証実験を継続してきた。駅を含めて新所原地区を回り、製作所を結ぶ「デンソー線」と、本社や工場、駅など鷲津地区を運行する「浜名湖電装線」がある。運行沿線上にある病院や薬局、小売店などにも乗降場所を設け、貴重な移動資源としてのシャトルバスの有効活用の在り方を探ってきた。
運行エリアは限られるものの一定の利用ニーズがあるうえ、安全性や事業者の協力など総合的に勘案して運行させることにした。湖西市は年明けにも事業者に加え、豊橋市と協力・連携に関する協定を締結し、移動課題の解決や持続可能な地域交通の構築に向けて一層取り組む構えだ。
田内浩之市長は「市民の役に立ち、企業による地元貢献という観点からも効果ある事業だと認識した。乗降場所の要望など課題はあるが、利用者の皆さんの意見を聞き、良いところは伸ばしつつ、変えていくところは変えていきたい」などと話した。
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