豊橋市神野新田町のNPO法人「ぽかぽかの森」が25日、大学生と高齢者が対等に学び、作り、伝えるプロジェクトをスタートさせた。秋までかけて、愛知大学生と高齢者がミッションに挑戦する。
大きな特徴は、同市中野町の「ユタカ自動車学校」が協賛していることにある。NPOの杉野友香理事長によると、高齢者相手のボランティアは大学生世代が欠けているのだという。体力も熱意もある学生が参加しないのは、その行動範囲が理由だ。基本的に、通学定期券の範囲内か、自転車で行けるところまで。自動車運転免許は持っていてもマイカーはない。だから郊外にある高齢者福祉施設にまで来られないのだという。
そこで、ユタカが送迎用マイクロバスを提供し、さらに学生と高齢者がともに食べる昼食代などを負担し、活動を支援することになった。ユタカ社員もプロジェクトをサポートする。
この日は、大学からユタカのバスで来た学生5人と高齢者6人がNPOの運営する「アンキカフェ」に集まった。杉野理事長が「学生には医療や介護分野の理解を深めるだけでなく、企画運営やSNS発信などの実践体験をしていただきます」と述べた。作業療法士と理学療法士もボランティアとしてサポートした。学生と高齢者は自己紹介で自分の趣味などを公表した。
その後、この日のミッション「ぜんざい作り」に移った。杉野理事長が「あすからでもアンキカフェで出せるメニューを考えてください。コストも考慮して」と呼び掛け、3組に分かれて議論が始まった。ぜんざいの話ばかりでなく、近況報告や趣味の話なども出て、学生と高齢者は1時間以上も会話を楽しんだ。
そして材料を買いに行き、考案したぜんざいを作った。抹茶と白玉、イチゴを配したものや、透明感のある寒天とブルーベリーやミントを添えたもの、抹茶アイスをその場でぜんざいに入れ小梅とシソの実を添えたものの3品が並んだ。
カフェに来ていた女の子が試食して審査した結果、抹茶アイスをぜんざいに入れた商品名「ぜんざい進行中」が商品化されることになった。価格は480円という。
地域政策学部2年の吉木まどかさんは、祖父母とは同居しておらず「高齢者と関わる機会があまりなくて、大学からこのイベントのお知らせを見て興味を持ちました。地元出身ではないので、豊橋や新城など東三河の話が聞けたのは面白かったです。楽しかった」などと話していた。
10月にはフリマアプリ「メルカリ」を使い、学生に手伝ってもらいながら、高齢者が身の回りの物の販売に挑戦する。杉野理事長によると「終活」の準備も兼ねているという。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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