高次脳機能障害の支援センターに2団体指定 愛知県、4月施行の新法に基づき

2026/06/04 00:00(公開)

 県は1日、4月施行の「高次脳機能障害者支援法」に基づき、県内の支援の中心的な役割を担う「高次脳機能障害者支援センター」として2団体を指定した。豊橋市のNPO法人高次脳機能障害者支援「笑い太鼓」と、名古屋市の社会福祉法人名古屋市総合リハビリテーション事業団。両センターは今後、専門的な知識と経験を持つコーディネーターによる相談対応をはじめ、医療や福祉などの関係機関と連携した支援、支援者向けの研修会や広報啓発活動などを担っていく。

 

 高次脳機能障害は交通事故などにより脳にダメージを受けることで生じる。記憶障害、注意障害、失語症といった症状がある。外見から分かりにくく本人も自覚できないほか、周囲から理解されにくいことで、社会生活上の支障が生じやすい。

 

 「笑い太鼓」は、高次脳機能障害者の社会参加支援や地域の理解促進に長年取り組んできた団体だ。1998年、数家族が施設を借りて定期的な話し合いの場を持ったことから始まった。2000年に作業所を設け、01年には豊橋市からの委託を受けて障害者小規模授産施設「工房笑い太鼓」を発足させた。「笑い太鼓」という名称には、たとえ障害を負っても笑って吹き飛ばし、太鼓の響きのように力強く前向きに生きていこうという強い思いが込められている。06年のNPO法人設立以降は、豊橋市や名古屋市を拠点として、就労移行や就労継続B型、生活介護支援、相談支援といった幅広い事業を展開してきた。

 

 活動の根底には、高次脳機能障害者を「社会生活能力を再獲得する人たち」と位置づける理念がある。仕事や日常活動の体験を通じて当事者が自らの障害への認識を深め、日々の問題に対処しながら徐々に社会生活が可能になるようサポートを行っている。また、突然の事故や病気による入院中の相談から、より良い地域生活に向けた福祉サービスの利用検討まで、個別の悩みに寄り添った支援を提供している。

 

 今回の指定に伴い、施設の名称を「笑い太鼓愛知県高次脳機能障害者支援センター」へと変更した。県東部の高次脳機能障害者支援の重要な拠点として、今後のさらなる活動の充実が期待される。

続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。

山田一晶

1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。

最新記事

日付で探す

藤城建設 蒲郡信用金庫 光生会 荒木工務店 さわらび会 虹の森 住まいLOVE不動産
東三河に特化した転職サポート ひとtoひと hadato 肌を知る。キレイが分かる。 豊橋法律事務所 ザ・スタイルディクショナリー 全国郷土紙連合 穂の国