豊橋の西側北遺跡で日本最古級の竪穴建物跡

2016/11/23 00:01(公開)
発見された竪穴建物跡(豊橋市教委提供)
 豊橋市牛川町西側の西側北遺跡発掘調査で、豊橋市教育委員会は22日、日本最古級の竪穴建物跡(たてあなたてものあと)を確認したと発表した。約1万1000年前、縄文時代で最も古い草創期にあたり、県内では初めて、東海3県で2例目。同期の竪穴建物跡としては最も良好な状態という。27日に現地説明会を開く。
 同建物跡は長軸3・48㍍、短軸3・1㍍の卵形。内部には建物の部材を支える直径約30㌢の柱穴が見つかり、外周には「壁溝(へきこう)」と言われる建物の壁を設置した溝が巡り、壁を支えていたと考えられる直径10㌢前後の杭跡も確認された。
 建物跡の中央がすり鉢状に浅くくぼんでいる縄文時代草創期の特徴となっている形状と、縄が土器に押しつけられた同期の土器「押圧(おうあつ)縄文土器」の出土が年代の根拠となった。
 同期の竪穴建物跡は三重県松坂市の粥見井尻遺跡など10数例が見つかっているが、柱や杭の跡などがしっかりと残り、市教委は「上物の構造がはっきり分かるのはまれ。全国で最も良好な状態」と話す。
 今回の発掘調査の成果として、市教委は「しっかりした建物とみられ、そこの土地に根ざした生活様式が推定される。縄文時代研究だけでなく、建築史上としても重要な成果」としている。
 発掘調査は9~10月、土地区画整理事業に伴い実施。過去にも行われ、縄文時代前期の竪穴建物跡などが確認されている。
 27日の現地説明会は午前10時半から正午と午後1時半から同3時。随時、解説が行われる。近くの正太寺駐車場や臨時駐車場が利用できる。
(中村晋也)
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