今月末解散、来月総選挙も

2017/01/04 00:00(公開)
 2017(平成29)年は「総選挙イヤー」になる見通しだ。「9月のオータム選挙」の予想も一部にあるものの、「1月末解散、2月総選挙」のスケジュール予測が根強い。正月の松が取れれば、解散・総選挙の足音がいや増すと見られる。厳寒の中での戦いだ。現状では、東三河の愛知14、15区の戦いはいずれも2年余前の前回と同じ自民と民進(当時は民主)、共産の三つどもえの構図となりそうだ。
 解散・総選挙のスケジュールについては昨年末から、「1月招集の通常国会で第3次の補正予算案を処理したあとの月末に解散」の観測がささやかれている。
 投・開票日については早くも「2月19日か26日のいずれか」とする予想まで出ている。
 安倍首相は昨年末にハワイに出かけ、近く退任するオバマ米大統領と最後の会談を行い、一緒に真珠湾を訪問して戦死者らの慰霊をした。今月末には訪米してトランプ新大統領と会談する予定ともなっている。
 新しい米政権によって株高・円安に流れる見込みもあり、新旧米大統領との会談などで政権の浮揚を図って解散・総選挙に挑もうとする姿勢が観測されている。

 民進、共産、自由などの「野党連合」で自公の与党に対決する戦略も出ているものの、県内では民進が共産との「連携」に消極的で、支援団体の連合も否定的だ。こうした状況下での現時点における東三河(愛知14、15区)の戦い模様を展望すると―。
 【愛知14区(豊川、蒲郡、新城各市と北設楽郡)】前回と同様に自民の今枝宗一郎氏(32)と民進の鈴木克昌氏(73)が対決し、これに共産新人の金原信之氏(56)が絡む構図となる見通しだ。
 前回は今枝氏が7万7513票を獲得して当選した。6万2103票だった鈴木氏は小選挙区では敗退したものの比例で復活当選。議席を守った。
 若手の今枝氏とベテラン鈴木氏という「今枝VS鈴木」は3度目となる。政権与党の今枝氏に「蒲郡を中心に独自の鈴木票」を持つ鈴木氏の対決となり、これに共産新人の金原氏がどう切り込むか。
 【愛知15区(豊橋、田原両市)】こちらも前回と同じ顔ぶれになる見通しだ。自民の根本幸典氏(51)に民進の関健一郎氏(38)がチャレンジ。共産新人の串田真吾氏(40)が割り込む構図だ。
 根本氏は前回9万7152票を獲得して再選を果たし、現在は国交大臣政務官と内閣府大臣政務官を務めている。地道な活動を続けて、再び大量票の獲得を目指す。
 挑戦者となる関氏は前回、初出馬だったことと大きく出遅れた点があったものの6万4480票を獲得。その若さや清新さへの期待を集めた。根本氏を追い上げている状況だ。
 串田氏は11月の豊橋市長選に出馬し、知名度を上げている。これをバネにした挑戦となる。
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