東愛知ヒストリア 豊川に眠る今川義元

2017/01/17 00:00(公開)
今川義元の胴塚。中央に手水鉢を土台にした宝塔が立つ=大聖寺で
 放送が始まったNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」。井伊直虎の宿敵として知られるのが、遠江から駿河(現在の静岡県西部から中部)、三河を統治していた戦国大名・今川義元だ。豊川市牛久保町の大聖寺には、義元をまつったとされる墓がある。
 JR牛久保駅から北東へ500㍍。牛久保町岸組にある浄土宗寺院・大聖寺の境内隅には、市指定史跡の「今川義元公墓所」がある。
 時は戦国時代の永禄3(1560)年。義元は尾張に侵攻するが、現在の愛知県豊明市での「桶狭間の戦い」で織田信長の奇襲に遭い、命を落とした。家臣たちは首を取られた主君の胴体だけをこの地まで運んできて葬り、身を清めるための水を溜める手水鉢(ちょうずばち)を墓印にしたと伝えられる。
 この胴塚には石柱で囲まれた中に宝塔が立つ。宝塔は横倒しにした手水鉢を土台に、仏塔の一種「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」などを乗せている。息子の氏真は、永禄6年に父の三回忌をこの寺で営み、位牌(いはい)所とした。
 今年の大河ドラマでは春風亭昇太さんの“怪演”で話題を呼びそうな義元だが、信長に敗れるまでは知恵を絞った領国経営を見せ、「海道一の弓取り」とも呼ばれた。東海地方を治めた名高い大名が眠る大聖寺では、毎年義元の命日にあたる5月19日に、地元住民らによる慰霊祭が行われている。
(由本裕貴)
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