東愛知ヒストリア

2017/05/22 00:00(公開)
朱塗りの鳥居とキツネの石像が立つ豊川稲荷西方遥拝所=JR愛知御津駅前で
御津駅の豊川稲荷西方遥拝所

 稲荷詣での活気がよみがえる。豊川市御津町のJR愛知御津駅前にある豊川稲荷西方遥拝所は、かつて鉄道を利用して豊川稲荷に参拝に訪れた人々を迎える“玄関口”として親しまれた。きょう22日は地元住民らによって大祭が開かれ、振り替え休日の子どもたちでにぎわいそうだ。
 愛知御津駅のすぐ西側の線路沿いに立つ朱塗りの鳥居。その奥には2体のキツネの石像と社がたたずむ。1888(明治21)年9月1日、新橋と神戸を結ぶ東海道鉄道の駅として、当時の西方村に開業。江戸時代から東海道の宿場町として栄えた御油宿(御油町)の最寄り駅として、駅名も「御油停車場」と名付けられた。戦後まもなく現駅名に改称されたが、駅の西側にある踏切は今も「御油踏切」と呼ばれ、名残がある。
 西方村の人口は少なかったが、駅前は豊川稲荷の表玄関、参拝者をもてなす場としてにぎわいを見せた。また、美しい景観を誇り、旅館や別荘が立ち並んだ御津海岸に赴く海水浴客らも同駅を乗降した。
 御津町に伝わる資料によると、駅の開業直後から周囲には休憩所や運送業者、飲食店などが次々と立ち並び、道路も整備。「正にこれ突飛の進歩か」と急激な発展を遂げ、今の駅前商店街の基礎となったことが分かる。
 御津町の原点となった遥拝所や駅に感謝の思いを込めて、きょう愛知御津料理飲食組合が御津町菓子組合の協賛で大祭を開く。午後0時半からは団子や焼きそばなどを振る舞い、福引きも開催。4時半からは餅・タオルを配る。小中学校は20日の「学校の日」の代休で、多くの児童らも訪れそうだ。
(由本裕貴)
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