名鉄・伊奈―豊橋間が開通90周年

2017/06/03 00:00(公開)
豊橋駅と伊奈駅で配布しているノスタルジックカード(名古屋鉄道提供)
 名古屋鉄道の伊奈―豊橋間が開通して1日で90周年を迎えた。当時、国内随一のスピードで名古屋までを結んだ路線は、今や通勤・通学の足として、なくてはならない存在となった。両駅ではノスタルジックカードの配布や記念イラスト系統板の展示(伊奈駅)などが行われている。
 1927(昭和2)年6月1日、愛知電気鉄道(35年名古屋鉄道と合併)が伊奈―豊橋(吉田)間を開通。これで、神宮前―豊橋間62・3㌔が全通し、現在の名古屋鉄道の東部区間が完成した。
 「名古屋鉄道百年史」によると、神宮前―豊橋間は、従来の私鉄最高速度と言われた阪急神戸線の時速51㌔をはるかに上回る時速59㌔で走行。並行する東海道本線に比べても、所要時間は同線110分に対し、名鉄の特急63分、急行72分、普通97分と、国内随一の高速力を誇っていた。30年9月には超特急「あさひ」号が57分で走破。名古屋までの利便性がさらに向上した。
 最高級の電鉄を目指し、高規格路線として建設された。そのため建設費がかさみ、名古屋地方の電鉄で15万円程度が常識だった当時、1㌔㍍あたり26万円、「如何(いか)に破天荒な工事であったかが理解される」と記されている。このため、愛知電鉄は経営がひっ迫、合併へと進んだ。
 開通90周年を記念し、伊奈、豊橋両駅ではノスタルジックカードと記念スタンプカード(豊橋駅のみ)を配布中。当日有効な「まる乗り1DAYフリーきっぷ」または「名鉄電車全線2DAYフリーきっぷ」を提示するともらえる。
 伊奈駅では超特急「あさひ」号、豊橋駅はパノラマカーデビュー発車式のカードを、改札外出札窓口で各駅500枚限定(なくなり次第終了)で配っている。
 豊橋駅で配布する記念スタンプカード(500枚限定)は、記載されたクイズを解き、伊奈駅で提示するとオリジナルメモ帳がプレゼントされる。
 両カードとも配布時間は初列車から終列車。
 伊奈駅では、開通90周年オリジナルデザインの記念イラスト系統板も改札内に取り付けられているほか、7000系の行先表示器の展示や歴史を振り返るミニ写真展が開催されている。7月2日まで。
(飯塚雪)
昭和初期の豊橋駅、右の三角屋根が吉田駅(同)
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