「雌雄モザイク」ノコギリクワガタ展示

2017/07/29 00:00(公開)
蒲郡市内の山林で見つかったノコギリクワガタの雌雄モザイク=豊橋市自然史博物館で
 体の左半分がオス、右半分にメスの特徴を持つノコギリクワガタを蒲郡市水竹町の大工・野田建二さん(46)が、市内の山林で捕まえた。
 昆虫を研究する豊橋市自然史博物館の長谷川道明学芸専門員によると、遺伝子異常で発生する「雌雄モザイク」と呼ばれるもので、自然界で見つかるのは非常に珍しいという。体長4・5㌢で、左の大アゴが右に比べて大きく、足も長い。体表も右はメスの特徴の光沢と点刻があるが、左にはない。
 同博物館で開催中の特別企画展「武器甲虫―クワガタ、カブトの進化を探る」で飼育、展示されている。
 野田さんは23日午前10時ごろ、木にいるノコギリクワガタを発見。「当初はメスだと思った」と言うが、自宅でよく見ると、大アゴの長さが左右で違ったため図鑑で調べたり、知り合いで虫に詳しい小学生の男の子に見せたりして、希少なクワガタと分かった。
 趣味で昆虫を採取し、地域の子どもたちに配っており、今回も「子どもたちに見てもらいたい」と同博物館への寄贈を決めた。
 虫少年だった野田さんにとって、特別企画展で飾られることは「感無量」と喜ぶ。「今は珍しいものもインターネットで検索すれば画像が見られるが、自分の目で見て五感で体験してもらいたい」と話している。
 特別企画展は9月3日まで開催。観覧料は大人500円、小・中学生200円で、豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)の入園料が別途必要。
(飯塚雪)
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