豊橋新川小で能「敦盛」の公演

2017/12/06 00:00(公開)
児童らの前で舞う九郎右衛門さん=新川小学校で
 豊橋市立新川小学校で5日、文化庁の巡回公演事業として京都の片山家能楽・京舞保存財団による能「敦盛」の公演が行われ、全校児童約280人と父母らが鑑賞した。当主の観世流能楽師シテ方・片山九郎右衛門さんは、同小校区の魚町で保存される吉田藩主から受け継がれる能面を着用した。
 片山家から九郎右衛門さんら能楽師が訪れ、会場の体育館は京都から運んだ舞台でさながら能楽堂。スクリーンに映した絵と朗読の「絵本語り」であらすじを紹介した後、上演した。
 「敦盛」は、平家が源氏に滅ばされて間もない頃の話。笛と鼓のお囃子(はやし)、謡(うたい)が舞台に並び、九郎右衛門さんが笛の名手としても知られた少年武将・敦盛を演じた。気品のある敦盛のいでたちや、太刀を振って戦う様子をしなやかな動きで表現した。
 通常にはない「語り」を入れ、子どもたちに分かりやすくしたほか、終盤に「中将(ちゅうじょう)」と呼ばれる貴族の面を着けて登場。九郎右衛門さんと魚町能楽保存会を、豊橋市のNPO法人とよはし芸術文化フォーラムが橋渡し、着用が実現した。
 児童たちは舞台に引き込まれるように見入った。上演を前に、5、6年生は練習してきた「敦盛」の謡と仕舞を舞台で披露。九郎右衛門さんは「すばらしい発表。私たちが力をいただきました」とたたえた。
(中村晋也)
練習した仕舞と謡を披露する児童たち=同
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