豊橋美博で「ウィリアム・モリス」展

2018/02/17 00:01(公開)
人気デザイン「いちご泥棒」などの作品も並ぶウィリアム・モリス展=豊橋市美術博物館で
 19世紀にイギリスで活動したデザイナーで詩人、社会思想家のウィリアム・モリス(1834―96)のデザイナーとしての活躍に焦点を当てた企画展「ウィリアム・モリス 原風景でたどるデザインの軌跡」が17日から3月25日まで、豊橋市美術博物館で開かれる。16日、関係者らによる開場式が開かれた。
 モリスはロンドン近郊に生まれ、オックスフォード大在学中に思想家ジョン・ラスキンの影響を受けて中世に憧れ、産業革命のもたらした芸術の機械化や量産化傾向に反発、純正な素材、誠実な手仕事の重要性を訴え、友人らとモリス・マーシャル・フォークナー商会を設立、ステンドグラスや壁紙、テキスタイルなどに携わった。
 今展は国内4カ所目の巡回展で、モリスや仲間達のデザインした家具や壁紙、内装用ファブリックといったテキスタイル、書籍等約100点を紹介。初めて手掛けた壁紙「柘榴あるいは果実」や、自ら織った「ハマスミス・ラグ」、モリスが苦心し完成させた“インディゴ抜染法”による人気の高いデザイン「いちご泥棒」などが鑑賞できるほか、モリスの世界観に共感した写真家・織作峰子氏が同展用に撮り下ろしたというモリスゆかりの地の写真も並べ、モリスの生活拠点とデザインとの結びつきを紐解く構成となっている。
 開場式には来賓ら約70人が出席。主催者を代表して山西正泰教育長らがあいさつした後、テープカットで開場。続いて内覧会が開かれた。
 期間中の25日は午後2時から高橋秀治・岐阜県現代陶芸美術館館長による記念講演会「モリスの活動と彼を巡る人々」(聴講無料)、3月4、17の両日はいずれも午後2時から学芸員によるギャラリートークが予定されている。観覧料は一般・大学生1000円、小中高生400円。
(田中博子)
織物や壁紙などが並ぶ会場=同
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