国道23号・蒲郡BPが土地収用法事業に認定

2018/07/04 00:01(公開)
豊川為当ICの北西側で進んでいる蒲郡BPの橋脚建設工事=豊川市御津町で
 一部で用地取得交渉が難航している国道23号・蒲郡バイパス(BP)が、国土交通省による土地収用法事業に認定された。地権者との交渉が不調に終わっても強制収用が可能となり、未開通区間の整備と名古屋圏までを結ぶ「名豊道路」の完成へ、大きく前進することになる。
 国交省中部地方整備局は、豊川市、蒲郡市の一部の地権者との交渉難航を受け、3月30日付で土地収用法事業認定を申請。6月1日付で、国土交通省の石井啓一大臣(60)から認定の告示を受けた。
 蒲郡BPは東部区間の豊川為当インターチェンジ(IC)~蒲郡ICの約9・1㌔が未開通。豊川為当IC近くでは橋脚の建設や、山間部3カ所ではトンネル工事が進んでいる。
 今回、土地収用の認可が下りたことで、万が一交渉での用地取得が困難になった場合でも、県収用委員会の審理を経て強制収用ができる。同委員会への裁決申請は認可日から1年以内と定められ、大きな進展がありそうだ。豊橋・豊橋東BPでも2012(平成24)年に土地収用事業認定を受け、完成に至った経緯がある。
 蒲郡BPが開通すれば、豊橋方面から名古屋圏までを信号のない1本の道で結ぶ「名豊道路」が完成する。物流の効率化だけでなく、豊川為当ICや蒲郡IC周辺、国道1号などの渋滞緩和も見込まれ、地域からは早期開通を求める声が上がっている。
 石井大臣は2月、豊川為当ICの北西側、御津高校の地下を通る豊沢トンネル(仮称)の掘削工事現場などを視察。「大型車両が住宅街の狭い道に入る話は聞いている。国としても豊川、蒲郡市と連携し、1日も早い開通を目指したい」と話していた。
(由本裕貴)
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