無農薬レモンの特別企画

2018/10/04 00:00(公開)
「特別企画はプロジェクト10年の集大成」と河合さん=豊橋市中原町で
 あす5日はレモンの日-。豊橋市中原町の河合浩樹さん(56)が育てる無農薬レモンの特別企画が今月、ホテルアークリッシュ豊橋(同市駅前大通1)で開催されている。レモンを介した地域振興を目指し、地元の商工業者らと6次産業化を進めて10年が経過、10周年を迎えたホテルとの特別な“初恋”の物語を届ける。
 特別企画は、河合さんと今里武総料理長がホスト役を務める6日のディナーパーティーをはじめ、27日にランチパーティー、「ザ・ガーデン」で28日まで毎日ランチビュッフェを開き、レモンづくしでもてなす。
 約2・3㌶ある果樹園に、1300本以上のレモンの木が並ぶ。河合さんのレモンは皮ごと食べられ、ジューシーで甘い。外国産との差別化を図るため始めたレモンの研究は、1995(平成7)年、害虫を抑えるテントウムシやカマキリなどの天敵を活用した完全無農薬での栽培に成功。レモンの皮は体にいいと知られてきたこともあと押しとなり、全国から注目を集めている。
 6次産業化の先駆けとなるプロジェクトが立ち上がったのは2007年。レモンは初恋の味に例えられることも多く「初恋レモンプロジェクト」と名付けられた。豊橋市の新たな名産品による地域おこしなどを目的に集まったメンバーは、当初の2社から15社にまで増加。タルトやパン、柏餅などを開発し、いずれも河合さんの思いをくみ、添加物を使わない加工にこだわる。
 メンバーにはアークリッシュも名を連ね、オープン当初からレモンを使った料理を提供してきた。14年から総料理長を務める今里氏も農場へ足しげく通う1人。河合さんから虫の動きや雑草の手入れ方法、昨今の急激な気候変動によるレモンの変化などを見聞きする中で、料理のインスピレーションを膨らましてきた。
 10月はプロジェクトとも縁深い。5日は「レモン哀歌」で知られる詩人高村光太郎の妻の命日、30日は詩人の島崎藤村が初恋の詩を発表したことから「初恋の日」となっている。
 河合さんは「アークリッシュと信頼関係があるからこそできた前代未聞の取り組み。次の5年間、どういう活動をして地域に貢献できるかを考え、さらに世の中に初恋の輪を広めるきっかけとなれば」と話している。
 27日のランチパーティーは予約受付中。問い合わせはアークリッシュ(0532・51・1111)へ。
(飯塚雪)
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