自動車部品製造「武蔵精密工業」は、豊橋鉄道の協力で自社開発したアルコール代謝遺伝子検査キットを使った飲酒に対する意識変化などを検証した。アルコール耐性を知ることから、飲酒が与える影響など健康経営にも生かしたい考えだ。
検証は昨年10月から約20日間、武蔵精密が自社製キットを無償提供して運転士のタイプを検査した。渥美線や市内線に乗務する20~50代の39人が検査を受けた。アルコールと二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの分解能力を組み合わる5タイプ9パターンで体質を判定した。
武蔵精密の過去の検証によると、飲酒翌日のパフォーマンスは10・8%悪化するとことが分かっている。疲労感や眠気が残るなど、仕事に影響が出ることも指摘している。酒の強さは思い込みや経験値で判断されがちだが、客観的なデータで生まれ持った体質を知ることができる。
豊橋鉄道は「これまで飲酒運転防止対策は毎朝のアルコールチェックしかなかった。正常な数値なら安心で安全を確保できるのかという疑問もあった」という。同社総務部は検査結果を踏まえ「アルコール耐性などの思い込みのほか、翌日の体調に影響する点が可視化されたのは収穫だった。パフォーマンスを妨げる飲酒習慣の改善指導にも役立てられる」と喜んだ。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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