参勤交代の歴史本 豊橋の久住さん発売・28日講演会

2019/04/06 00:00(公開)
「三河吉田藩・お国入り道中記」を紹介する久住さん=東愛知新聞社で
「三河吉田藩・お国入り道中記」を紹介する久住さん=東愛知新聞社で
 豊橋市美術博物館学芸員の久住祐一郎さんが手掛けた著書「三河吉田藩・お国入り道中記」が5日、集英社インターナショナルから発売された。古文書から読み解く参勤交代の実情を綴(つづ)った1冊で、全国の書店で取扱中。
 久住さんは江戸時代の交通史を主に研究。2012(平成24)年から17年まで同市二川宿本陣資料館に勤務した。同書の執筆は、16年に同館で吉田藩の参勤交代に関する展覧会を開いた際、吉田藩主・松平伊豆守家と主従関係にあった大嶋家の子孫から寄せられた古文書の中に参勤交代に関する資料があったことがきっかけ。美術博物館に寄贈された古文書を解析し、昨年1月から10月にかけて書き上げた。自身初の単書の出版となる。
 同書は天保12(1841)年、病気の藩主に変わり、江戸から三河吉田藩へ参勤交代をすることになった若殿・松平信宝の初のお国入りの準備~出発の様子を、お目付役の大嶋左源太の書き残した資料を中心に分かりやすくまとめたもの。人選や日程調整、資金繰りなど、興味深いエピソードの数々を並べたほか、明治時代まで260年もの長きにわたり主従関係を続けた松平、大嶋両家の歴史も紹介した。「多くの人に地元の歴史に関心をもってもらえたら」と久住さん。同書は新書判240㌻、税別840円。
 今月28日には豊橋市民センター(カリオンビル)で、記念講演「はじめての参勤交代」も開催。高校生以上500円で、定員50人(先着順)。精文館書店本店(同市広小路1)で申し込み受付・整理券配布を行う。講演の問い合わせは同店(0532・54・2345)へ。
(田中博子)
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す

住まいLOVE不動産 虹の森 光生会 さわらび会 蒲郡信用金庫 藤城建設
hadato 肌を知る。キレイが分かる。 豊橋法律事務所 ザ・スタイルディクショナリー 全国郷土紙連合 穂の国