全国手芸グランプリ大賞に高橋さん、丸山さん

　第８回全国手芸グランプリ（日本手芸学会主催）の表彰式が５日、豊川市萩町の社会福祉法人「順明会」（大塚昌明理事長）で開かれ、グランプリ大賞に選ばれた高橋哲子さん＝仙台市、丸山道子さん＝豊川市＝ら入賞者を表彰した。
　手芸グランプリは、大塚理事長や施設のスタッフらが東日本大震災の被災者支援に出向いたとき、避難所で時間を持て余す方が目立っていたことから、刺しゅうのうち最も簡単な「クロスステッチ」に取り組んでもらおうと作品募集を決め、震災の翌年から始まった。
　今回は東北に住む被災者から２９点、愛知や静岡の高齢者福祉施設の利用者から８７点の応募があった。
　グランプリに選ばれた高橋さんの作品「白山吹」は、まるで絵画のような雰囲気で、山吹の美しさが引き立つ。また丸山さんの作品「お昼寝したら遊ぼうよ」は、海辺の風景が心を和ませてくれる。
　表彰式で大塚理事長は「被災した皆さんの心の復興につながればと続けてきました。私も８３歳になり、次の世代にも続くよう、運営資金の準備をしています」とあいさつした。
　グランプリを除く主な入賞者は次の皆さん。
　絆賞＝大友久子（宮城県名取市）▽紡希賞＝出口多喜子（豊川市）▽豊川市長賞＝伊藤静（仙台市）▽愛と知賞＝田中久子（豊川市）▽とよかわコンコン賞＝我妻としゑ（仙台市）▽東愛知新聞社賞＝大友栄子（名取市）▽リラ・ボランティアクラブ賞＝竹本美星子（豊川市）▽愛知学泉短期大学学長賞＝村上智子（岩手県大船渡市）▽愛知学泉大学学長賞＝花村光代（豊川市）▽日本手芸学会賞＝林美津枝（豊川市）▽ＫＬＡ賞＝飛安敏子（豊川市）▽ステッチ賞＝清水正巳（豊川市）▽越前屋賞＝遠藤恵子（宮城県亘理郡）
（竹下貴信）