田原市で県内10例目の豚コレラ発生

2019/05/18 00:00(公開)
 県は17日、田原市内の養豚農場で県内10例目(田原市では5例目)の豚コレラの疑似患畜が確認されたとして第12回県豚コレラ緊急対策会議を開き、防疫方針などを協議した。
 新たに疑似患畜が確認されたのは、3月29日に発生が確認された県内6例目の移動制限区域内に位置する養豚場で、15日、県東部家畜保健衛生所が同制限区域を解除するため50頭の豚の血液を採取。県中央家畜保健衛生所で清浄性確認検査したところ、豚コレラを疑う症状はなかったが、うち4頭からPCR検査陽性の反応が出た。
 このため、16日さらに33頭の臓器や血液などを検査したところ、13頭から白血球が低下するなど陽性反応が出て、国から疑似患畜と確認された。
 県では、同農場で飼育している2940頭(農家への聞き取り数)のほか、隣接する1農場(飼育頭数1298頭)も陽性反応は出なかったが、ふん処理施設を共同で使用しているため、関連農場として、計4238頭の殺処分を決め、同日午後4時20分から殺処分に入った。
 また、養豚場出入りの際の消毒を徹底、すべての豚の移動を制限するなどの防疫措置を取った。
 自衛隊などの協力を受けて21日まで殺処分を終え、その後、埋却や汚染物品処理・消毒を行い、23日までに防疫措置を完了する予定。移動制限措置などについても検討する。
 大村秀章知事が中国渡航中のため、副本部長として緊急対策会議の議長をした森岡仙太副知事は、会議後のぶら下がり取材に対し「制限解除を目前にして疑似患畜が発生したことは残念。防疫措置を万全にして拡大防止に全力を注ぎたい」と話した。
(後藤康之)
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