豊橋空襲の犠牲者追悼「平和を誓うつどい」

2019/06/21 00:00(公開)
追悼碑の前に献花、手を合わせる参加者=湊町公園で
追悼碑の前に献花、手を合わせる参加者=湊町公園で
 1945(昭和20)年6月19日深夜から20日未明にかけた豊橋空襲の犠牲者を追悼する「平和を誓うつどい」が20日夕方、豊橋市湊町の湊町公園で行われた。高校生ら若い世代を含む約80人が参加し、恒久平和を願うとともに、同空襲を語り継いでいくことを確認した。
 豊橋空襲では、市街地が焼け野原となり、624人が犠牲となった。
 つどいは、市民団体「豊橋空襲を語りつぐ会」が1989年から実施し、31回目を迎えた。参加者は1分間の黙とうに続き、公園にある追悼碑の前に献花、手を合わせ、犠牲者の冥福を祈った。
 空襲の体験談として、当時、同市魚町に住んでいた羽田光江さんは「小学校へ上がった頃のことだった。寝ていたが、起こされ家を出ると真っ赤で、足が震えて動けなかった」と振り返り、夜が明けると「辺りは燃え尽きて何もなく、今までと違う景色だった。戦争の恐ろしさを分かってもらえれば」と話した。
 話を聞いた私立桜丘高校の生徒たちは「平和を守ることを次の世代につなぐ」「戦争はしません。平和を守るために考えていきたい」と言い、私立豊橋中央高校の生徒代表は「戦争は二度と起してはならないと再確認した。戦後74年、平和が続いている。戦争のない世界を受け継ぎたい」と誓った。
 参加者は、公園の近くの豊川(とよがわ)で犠牲者の冥福を祈り、灯ろうを流した。
(中村晋也)
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