きょうから増税その前に

2019/10/01 00:00(公開)
駆け込み需要でレジ前にできた行列=豊川市のカルナドラッグストアで
駆け込み需要でレジ前にできた行列=豊川市のカルナドラッグストアで
消費税が1日、8%から10%に引き上げられる。今回は食品などに軽減税率が導入されることや、キャッシュレス決済のポイント還元などもあり、小売店や飲食店の現場では準備に大忙しだ。百貨店やドラッグストアでは駆け込み需要があり、売上が大きく増えている。

【ファストフード】
 ハンバーガーチェーン大手の日本マクドナルド(本社・東京都新宿区)は1日から、ハンバーガーやチーズバーガーなど約3割の品目で税込み価格を10円引き上げる。
 豊橋市新栄町の「23号新栄店」では、値上げ前最後の週末となった28日午後6時のピーク時には店内に約15人、ドライブスルーに約10台の車が行列をつくる盛況ぶりだった。
 また同社は、店内と持ち帰りの価格は統一し、分かりやすさを重視した価格設定とした。

【鉄道】
 鉄道各社も運賃を改定。豊橋鉄道のほか、JR東海は幹線・地方交通線ともに初乗り運賃を140円から150円に引き上げた。
 名古屋鉄道は、13~28㌔圏内で10円、29~52㌔圏内で20円、53~80㌔圏内で30円、81~143㌔圏内で40円値上げする。豊橋駅の同社定期券売り場の担当者は「駆け込みで長蛇(ちょうだ)の列ができることを覚悟していたが、主だった混雑はなく、いつも通り営業できた」と胸をなでおろしていた。

【洋菓子店】
 東三河を中心に店舗展開する和洋菓子の「ボンとらや」では、持ち帰りの税率は8%だが、一部の店にある喫茶スペースは税率が10%になるため、軽減税率対応レジを導入した。
 ポイント還元では、クレジットカードをはじめ、ペイペイなどのスマホ決済アプリ、マナカ・トイカなどの電子マネーなどがあるが、店ごとに使えるものが違うため、準備に大忙し。
 同店では「軽減税率対応レジの購入費などもあり、費用負担もきつい。その上、ポイント還元もあり、現場が混乱しています」と話し、30日も準備に追われた。

【百貨店】
 
東三河唯一の百貨店、豊橋市のほの国百貨店では、宝飾品や化粧品を中心に駆け込み需要があり、9月の売上高は前年比で2割増を記録した。特に29日の日曜は終日、大勢の買い物客でにぎわった。
 一方で百貨店はポイント還元の対象ではないため、消費税の対策はほとんどなく、ポップの税込み価格を修正する程度といい、30日は落ち着いた雰囲気だった。

【ドラッグストア】
 1週間ほど前から駆け込み需要が始まっており、トイレットペーパーやボックスティッシュなどの日用品、医薬品などが飛ぶように売れている。
 豊川市小坂井町のカルナドラッグストアでは、30日も朝から大勢の人が来店。9月の売上高は前年に比べ3割ほど増えているという。杉浦篤社長は「5%から8%に上がったときは、2週間前から駆け込み需要があったが、今回は1週間ほど前から急に売上が伸びた」と話す。
 一方で、ポイント還元については、申し込みを期限内に行ったにもかかわらず、カード会社から正式な書類がまだ届いていない上、電話もつながらない状態。「これでは、お客さまに大々的にポイント還元をPRできない。しっかりと対応してほしい」と注文を付ける。
(竹下貴信・木村裕貴)
増税前に名鉄定期券を買い求める客ら=豊橋駅で
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