県立田口高校理科部が、国指定天然記念物「ネコギギ」の体験飼育を始めた。国土交通省設楽ダム工事事務所の協力を得て、学校文化祭がある11月2日まで餌やりや観察を続ける。
ナマズ目ギギ科で、伊勢湾や三河湾に注ぐ河川中流部のみに生息する日本固有種。体長約15㌢で、同属のギギに比べて体つきがずんぐりし、目が大きいのが特徴だ。
設楽ダムの建設区域内の豊川(とよがわ)に生息地がある。絶滅するおそれがあることからダム工事事務所が町内で繁殖実験を続けている。
昨年、理科部で2年の金田慎平さん、大久保汰一さんが、町内にある保全施設と豊川市の「ぎょぎょランド」を見学し、専門家から講義を受けた。今年はさらに保全施設での繁殖実験を体験したほか、ふ化後の幼魚を観察する。文化庁の許可を得て学校で一定期間、飼育することになった。
19日夕、学校には保全施設職員らが水槽などの設備を搬入。7月にふ化した幼魚3匹を水槽に入れた。部員が1匹ずつ個体を測定した。
金田さんは「1カ月以上にわたって、どのような動きをするのかを見守りたい」と話した。2年の河邊倫帆さんは「昨秋に入部した。顔がかわいいいのでずっと観察したい」とネコギギを見つめた。
ダム工事事務所職員は「ネコギギに親しんで、生物の保全に興味を持ってもらいたい」と話している。水槽はライブカメラを設置し、遠隔で観察する。
理科部は文化祭のほかに、10月26日に田口特産物振興センターで開かれる「奥三河自然環境シンポジウム」で発表する。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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