東愛知サロン会(東愛知新聞社内、本多亮会長)の1月例会が14日夜、東三河選出の衆院議員を講師に迎え、豊橋市神野新田町のホテルシーパレスリゾートで開かれた。自民党の今枝宗一郎(愛知14区)根本幸典(同15区)の両氏と、国民民主党の関健一郎氏(比例東海)が「通常国会に臨む私の姿勢」を演題にそれぞれ話した。
(中村晋也、飯塚雪)
今枝宗一郎氏
地域の諸事業を進めるには、ワンチームが重要。その地域がワンチームかどうか、地域に予算を投じる判断の大きなファクター(要因)になっている。東三河を伸ばすためにも、ワンチームでやっていかねばならない。
党本部で教育、文化、スポーツ関係の委員長を務め、五輪の準備も進めてきた。五輪期間中、文化、歴史を持つ地方への誘客を徹底的に進める。教育では、今年の4月から、所得制限を設けるが、大学、高校の授業料を大幅に軽減する。みんなが学びたいところで学べるような環境をつくる。
地方格差があり、地方による経済成長、ローカルアベノミクスが大事と言ってきた。一人ひとりの可処分所得が増えず、ここを支援しないといけない。中小企業に負担増ばかり言うのではなく、生産性、売上が伸びる支援策を抜本的につくることが、今年の大きな話だ。宇宙産業など新しい産業ができてくる取り組みもして、次の時代の経済の成長につなげたい。しっかりとした発信力を持った政治家を目指す。
根本幸典氏
桜を見る会はやり過ぎた部分があり、反省し、やり方、透明性を含め1年かけて議論、IR(カジノを含む統合型リゾート)事業への参入をめぐる事件は自民党にいた議員が起こしたことで深く反省する。その上で予算案を議論していく。令和元年度補正予算案のメインは災害復旧復興、消費増税後の経済対策。田原市でも発生したCSF、豚コレラ。家畜伝染病予防法の改正をする。予防的な殺処分ができないのが現状で、早急に対応するため議員立法で成立させる。この地域は大養豚地帯でしっかりやる。
2月には予算案を審議。設楽ダムは230億円を計上する。令和8年までに終わらせ、供用開始する。豊川流域の利水、治水ができるようにする。国道23号バイパスは豊川橋付近で大渋滞。全線開通しても続くと見られ、23号の緩和のため海側で計画される臨港道路の調査費を要望している。
皆さんの期待を形にしていくのが私たちの仕事。衆院選は秋と言われるが、いつあってもおかしくない、常在戦場だ。
関健一郎氏
昨年の臨時国会から環境委員会で理事を務める。環境政策は21世紀にますますやるべきこと、ライフワークにしたい。環境は、未来の地球、きょう明日の生命財産を守る、ビジネスチャンスという三つの視点で考える必要がある。
地球温暖化が災害の激甚化の要素の可能性が高いと指摘されている。被害を起こさないための対策をしていくのが、世界的な流れだ。気候変動問題は企業にとっても自分の身を亡ぼすリスクになるかもしれない。環境や社会に考慮しない産業やビジネスに対して投資しない風潮が高まっている。環境でもうけるくらいのしたたかさが必要。潤滑なビジネスモデルのチェンジに政府が取り組むべき。
昨年、初めて年間の出生数が90万人を割った。経済成長を支えるには人口を増やすしかないが、それには子育て支援が大事。世界の年収がこの20年で100万円以上下っている中で、引き続き高度経済成長を前提とした経済モデルを掲げていても中間層の生活が苦しくなるだけ。働く世代が未来への生活不安を消し去るための給付が必要。