企画展「源氏物語のゆかり展~三河・尾張・南信の古典籍と文物」が21日、愛知大学豊橋キャンパスの大学記念館で始まった。10月31日まで。
放映中の大河ドラマ「光る君へ」の主人公は紫式部。源氏物語は1000年前の平安中期に紫式部が著した長編物語で54帖からなる。約100万字が書かれており、宮仕えで宮中の内情にも日常的に接した紫式部が795首の和歌を詠み込んでいるのが特徴。今回は、愛大綜合郷土研究所が所蔵する三河とその周辺地域ゆかりの源氏物語関連の古典籍や文物などを展示した。
たとえば、光源氏と空蝉の恋の舞台となった長野県阿智村園原。当地の「帚木(ははきぎ)」はヒノキの老木で、2人が恋歌を交わしている。写真パネルとともに、歌の説明がある。
また2019年に、旧三河吉田藩主の大河内家で再発見された「定家本 源氏物語」の「若紫」の巻について詳しく紹介されている。その定家の日記「明月記」の「古筆切」(観賞用に原本の数行分を切り取ったもの)は、愛知大学で久曽神昇教授(1909~2012年)に学び、自らも研究に励んだ藤井隆氏(1929~2020年)の所蔵だ。
綜合郷土研究所の和田明美所長は「当地ゆかりの源氏物語のものがそろうのはめったにない。ぜひ見に来てほしい」と呼び掛ける。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、取締役編集長。こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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