設楽町がダム近くに小水力発電施設建設へ

2020/02/24 00:01(公開)
設楽ダムの完成イメージ図(提供)
 設楽町は、町内で建設される設楽ダムの近くに町営の小水力発電施設を整備する。小水力発電は川や用水の水路に施設を整備して流水を活用して発電させる。河川の水を貯めることなく電力を起こすことができ、自然エネルギーとして導入が広がっている。新年度当初予算案に事業化に向けた調査費用を計上。2026(令和8)年度のダム完成時期に合わせて供用開始を目指す。
 ダム事業は1973(昭和48)年に計画が公表。2009年に当時の民主党政権方針で再検証の対象となり、事実上凍結に。14年4月に同省が計画の継続を決定した。治水、利水、河川維持を目的としており、ダム本体は堤高約129㍍、計画総貯水量9800万立方㍍。本体工事などの完成は26年度されている。
 同町では2008(平成20)年12月に自然エネルギーの利活用として国交省設楽ダム工事事務所に放流水を利用した電力の実現化に向けて支援を要望。同事務所は小水力発電の普及や制度拡充が進められている背景から支援協力していくことを回答していた。横山光明町長は「町営として行い、得られた電力は町内の公共施設で利用できるようにしたい」と話している。
 新年度は調査費として1000万円を計上。業者に委託し、採算性や経費、管理費を調査。2021年度に基本設計を行うという。
 東三河のダムでの小水力発電は、水資源開発機構が2015年に大島ダム(新城市名号)、2018年に宇連ダム(同市川合)でそれぞれ供用開始している。
(安藤聡)
宇連ダムの小水力発電施設
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