第17回公共建築賞で「穂の国とよはし芸術劇場プラット」（豊橋市西小田原町）が公共建築賞・優秀賞に選ばれた。
　昨年に応募のあった88点から32点が優秀賞に選ばれた。審査では地域社会の貢献や設計、施設管理と保全などを評価した。
　プラットは２０１３年４月30日オープン。駅南地区土地区画整理事業の一環で、ＪＲ貨物の引込線跡地約７６１３平方㍍に民間資本を活用するＰＦＩ事業で整備され、総事業費は62億円。鉄筋コンクリート造地上４階建て延べ約８０００平方㍍。
　２階部分の「主ホール」（７７８席）がメインで豊橋駅からペデストリアンデッキを通じて直結している。演劇を中心にミュージカル、狂言など舞台芸術を上演する。１階部分には小規模の劇場を中心にダンスや音楽といった練習や発表会ができるアートスペースなども設けられている。
　芸術鑑賞の機会創出だけでなく、次代を担う音楽や演劇など芸術分野の人材育成など地域をあげての取り組みが評価されたとみられる。
　プラットは14年、環境省などが主催する第４回「省エネ・照明デザインアワード」の公共施設・総合施設部門の優秀事例で受賞したこともある。16年には日本建設業連合会からＢＣＳ賞を受賞している。
【安藤聡】

公共建築賞

　公共建築協会が募集、表彰する。公共建築物の総合的な水準の向上への寄与が目的。協会創立２０周年の１９８８年に始まり１年おきに表彰されている。今回は県内からプラットのほか「愛知学院大学名城公園キャンパス」（名古屋市北区）▽「県三河青い鳥医療療育センター」（岡崎市）▽「ＭＩＺＫＡＮ　ＭＵＳＥＵＭ」（半田市）－が選ばれた。