蒲郡市議有志が「地域猫活動」勉強会

2020/12/18 00:00(公開)
市議による地域猫活動の勉強会で話す久野さん(奥)=蒲郡市役所で
 蒲郡市議有志が17日、「地域猫活動」の勉強会を開いた。観光交流立市をうたう市だが、飼い主のいない猫(野良猫)の数が多く、苦情が絶えない。これをきっかけとした今後の取り組みが注目される。
 講師は大府市納税課長の久野幸裕さん。以前、環境課長時代に市民団体と協力して地域猫活動を市内に広め、野良猫を減らした実績がある。現在は「地域猫アドバイザー」として各地で講演している。
 発案したのは喚田孝博市議(自民)。大須賀林市議(同)が、かつて大府市役所で久野さんの同僚だったことから実現した。
 蒲郡市は猫の不妊・去勢手術に対する補助がない。また、猫の世話をする市民団体がない。このため、竹島周辺や公園に多くの猫が捨てられ、ごみ箱をあさったり、周辺の住宅でふん尿被害を出したりしている。昨年度は72件の猫に関する相談があったが、今年度は11月末現在ですでに83件になっている。暗数がさらにあるとみられる。
 勉強会に出席したのは、自民と公明の10人。市職員4人も傍聴した。
 久野さんは「動物愛護」ではなく、環境美化問題として考えるように提言した。「猫の命に役所は金は出せないが、住民活動としてなら出せる」と指摘、猫による被害をなくすためなら、好きな人も嫌いな人も、無関心な人も協力できるとした。
 そして「餌やりをやめれば猫は減る」「餌やり者が猫を飼えばよい」などといった誤解を解くため、行政として広報と説明会を繰り返し、市民が協力して地域猫活動に取り組む環境を整備するよう提言した。久野さんは「蒲郡は何度でも訪れたくなる街だ。猫被害を無くせば、もっといい街になるのでは」と呼びかけた。
 市議からは「市民団体が無いと難しいのか」「マンパワーが必要か」などの質問や意見が相次ぎ、久野さんが丁寧に答えていた。
 喚田市議は「改正動物愛護法が施行され、遺棄や虐待の罰則が強化された。市民を犯罪者にしないためにも、猫の問題に取り組みたい」と話した。
【山田一晶】
市民団体が保護した飼い主のいない猫(提供)
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