穂積新城市長が任期満了で退任

2021/11/13 00:02(公開)
花束を贈られた穂積市長=新城市役所で
 新城市の穂積亮次市長(69)が12日、任期満了で退任した。式に出席した副部長以上の約50人に対し「なぜ、誰に対して必要なことかを考え、我々が地域を守り育て持続化させている自負を持ってこれからの仕事に当たってほしい。住民と自治するまちの心意気を共有し、市の発展のために尽くしてほしい」とエールを送った。

 穂積市長は、新城に引っ越して青年会議所と山林事業で知り合ったこと、東三河の産業連携を学んだこと、2003年県議選落選を通じ「地域社会にプラスになるのが存在価値だと思ってやってきた」と切り出した。「暮らしのために必要な相互扶助で動いている。その中で命がつながれていることを知った」と振り返った。
 1期目には市民病院問題に直面した。「民営化か公設公営かの議論。生命や健康に関わる。住民の求めに応じて国や県を動かし、この地域の医療確保する努力ができるのを学べた」と述べた。そして「新城が災害に直面する時には、命を守り暮らしを持続するため、助け合いや必要な設備の調達で地域社会が守られていくと思う」と語った。
 16年間の在任中、小学校統廃合も実施し、20校を13校にした。「100年の歴史があった学校をなくした。将来の子どもたちに何が必要なのかを議論して同意が得られた」と述べた。
 そして午後5時15分、市役所4階から1階へと階段を歩いて降り、職員から花束を受け取って庁舎を後にした。
【安藤聡】
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