「里親詐欺訴訟」2人を書類送検

2022/06/03 00:02(公開)
イシマツ(提供)
イシマツ(提供)
 新しい飼い主に引き取られたはずの9匹の猫が一斉に行方不明になり、元の飼い主が猫の返還と損害賠償を求めている「里親詐欺訴訟」に関連し、原告の男性が刑事告発した女性2人について、豊橋署が動物愛護法違反(遺棄)の疑いで名古屋地検豊橋支部に書類送検したことが2日、判明した。地検は2人を不起訴にした。原告らが2日の記者会見で明らかにした。
 告発したのは豊橋市前田南のレストラン経営堀岡宏充さん。堀岡さんは2020年4月、猫を引き取ったり仲介したりした女性4人を相手取り、名古屋地裁豊橋支部に提訴し、現在係争中だ。刑事告発対象は4人のうちの蒲郡市在住の1人と、訴訟では詳細な住所が不明のため訴訟の対象外だった豊川市の女性。
 堀岡さんらによると、蒲郡市の女性は豊川市の女性と共謀し20年12月1日頃、蒲郡市形原町の双太山公園で、イシマツという雄猫を遺棄したとしている。また、2019年6月頃、同市の自宅周辺で5匹の猫を遺棄したとしている。里親詐欺訴訟での原告の主張によると、計6匹の猫は19年5月、別の女性被告が仲介し、告発された2人が引き取ったとしている。イシマツは20年12月に双太山公園で保護されたが、昨年2月に死んだ。ほかの猫は見つかっていない。
 原告代理人の菊地令比等弁護士によると、昨年5月17日に告発状を提出、6月4日に受理された。豊橋署は関係箇所を家宅捜索し、女性らから任意で事情を聴いたとみられる。先月19日に送致の連絡があり、同26日に地検から不起訴処分の通知が届いた。豊橋署は「発表事案ではないので答えられない」としている。告発を受理しないケースも多いといい、菊地弁護士は「家宅捜索など、できる限りの捜査はしてくれたのではないか」と話した。堀岡さんは「不起訴には納得できない。検察審査会へ不服を申し立てたい」と話した。
 6日に名古屋地裁豊橋支部で、民事の証人尋問がある。女性被告4人も出廷する。菊地弁護士は「被告と直接対決できる最初にして最後に機会」と話した。
会見する堀岡さん㊥ら=豊橋市役所で
会見する堀岡さん㊥ら=豊橋市役所で
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