田原で「渥美垂下あさり」身入り検査

2023/02/11 00:00(公開)
アサリの籠を引き上げる漁師=田原市小中山町で
 田原市渥美産の養殖アサリ「渥美垂下あさり」の身入り検査が4日にあった。生育は順調で、例年通り4月上旬にかけての出荷が期待される。
 県産の天然ものを籠に入れて海の沖でつるし、大きく育てる。渥美漁協の若手アサリ漁師が中心となって取り組んでいる。昨年は地域特性を生かした優れた産品として「渥美半島たはらブランド」に認定された。
 午前8時半からアサリ漁師の細田光則さんらは漁船に乗り、籠の設置場所に向かい、サンプルを採取した。海から一つひとつ籠を引き上げ、新しい籠に交換し、検査に使うアサリを集める。引き上げられた籠は藻などで全体が覆われており、独特のにおいが朝の海の冷たい風に混じった。
 港に戻り、採取したアサリの貝の厚みや幅、重量を測って育ちをチェックする。生育目標の「肥満度20」に達しているものを出荷する。1週間前の検査では19・2だったといい「この時期、これだけ身がそろっているのは自然の成育下ではほかにない」と細田さん。「今年は例年より身入りが早い。プランクトンなど天然の餌がいい」と期待を寄せる。
 アサリの成育は環境に大きく左右され、安定しない。餌となる植物性プランクトンの量が減るなどさまざまな理由で年々収穫量が減っていることに加え、漁場の位置によって餌の豊富さも毎年変わる。餌が足りなければ繁殖に失敗して数が減ったり、大きく育たなかったりする。垂下養殖はそういった影響を受けにくい。
 今季は12月から約1㌧を育てている。細田さんは「採算が取れるように、しっかり取り組んで盛り上げたい」と語った。
 渥美垂下あさりの販売開始時期は渥美漁協のホームページ=QRコード=などで案内している。
【岸侑輝】
サンプルにノギスを当てる細田さん
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