「吉田城址保存活用計画案」の概要決まる

2023/02/22 00:00(公開)
保存活用計画の対象となる吉田城跡(提供)
 豊橋市は21日、市指定史跡「吉田城址(じょうし)」の保存管理や活用法の指針となる「吉田城址保存活用計画案」の概要を明らかにした。遺構の重要度に応じた史跡内のゾーニングや都市公園との共存を図る管理、観光需要などを見通した周遊ルートのあり方などを盛り込んだ。
 市議会福祉教育委員会で示した。2022年3月の史跡指定を機に、有識者を含む策定委員会などで立案した。併せて市民5000人へのアンケート結果も踏まえた。
 計画案は、史跡指定した7万3370平方㍍のうち、遺構の重要度に応じA~Dのゾーンに分けた。
 本丸や水門などの重要遺構が集積するAゾーンは重点的な保護が必要と位置付け、その南側一帯をBゾーンに指定。AとBの東側と南側をCゾーンとし、美術博物館など既存施設と共存しながら保護する。豊橋公園の北東端にあるDゾーンは土塁などの遺構があり、敷地が接する豊橋刑務支所と調整しながら保護に努める。
 緑化重点地域の公園内では樹木管理が最優先されたが、遺構との共存を図ることで新たな「ビュースポット」にしたい考えだ。
 文化財センターの岩原剛所長は「石垣や土塁など見るべき遺構をしっかりと保存し、周遊ルートの設定などソフト充実につなげたい」と説明した。
 吉田城跡は1970年代から記録保存を目的に発掘調査を重ね、2017年の発掘調査で鉄櫓(くろがねやぐら)の石垣が同時代のものとして屈指の規模と判明。全国でも珍しい工法で造られ、豊臣氏の全国支配に重要な役割を果たしたことが分かった。一方、明治維新以降、150年以上も管理が行き届かず損傷も多かった。
【加藤広宣】
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