豊橋市まちなか図書館で27日、創業150周年を迎えた老舗書店「豊川堂」をテーマにしたトークイベントがあった。高須博久会長と大輔社長の親子が、これまでの歩みと書店の将来像について語った。
現存する地域最古の書店と、羽田八幡文庫を起源とする市中央図書館との本の文化を通じる両者のつながりを探る企画。古文書などに詳しい中央図書館の岡村龍男学芸員が司会を務めた。
博久会長は明治から平成までの豊川堂の歴史をひも解き、書店を営む以前の江戸時代までさかのぼって高須家の事業歴なども紹介した。これによると、天正5(1577)年には現在の本社がある呉服町で醸造業を営んでいたという。
明治政府の学制発布で教科書需要を見込み、1875年に書店を開いた。博久会長が入社した1973年は新書ブームで「学校が指定する課題図書が黙っていても売れた時代」と振り返った。
一方、大輔社長は大学卒業後に大手書店を経て2005年に入社。もうからないとされる書店の今後について「公共図書館は地域の知の拠点。販売仲介事業者と3者で連携が欠かせない」と述べ、貸す本と売る本をすみ分ける必要性などを説いた。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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