汐川干潟でモニタリング調査継続

2023/06/02 00:00(公開)
石倉かごを引き揚げる参加者ら=豊橋市の汐川干潟で
新たに章南中を中心に協議会

 天然ウナギや水生生物の保護や再生を目的としたプロジェクトが1日、豊橋市の汐川干潟で4年目の活動を始めた。今年度から新たに、地元の市立章南中学校を中心に協議会を設け、モニタリング調査を続ける。この日は河口付近で、生き物のすみかとなる「石倉かご」を引き揚げ、個体数などの状況を調べた。
 過去3年間でウナギの保護や再生のほか、汽水域で成長後に海で産卵して戻る「降河回遊魚」の生態を調査した。
 今年度は学校を事務局とする新協議会で笹川平和財団や県養鰻漁業者協会の助成金を受けて活動を続ける。地元の養鰻組合や研究者、自然保護団体などのメンバーらでつくる。ほか、市や県水産試験所、人間環境大学や県立三谷水産高校などが新たにオブザーバーで加わり、学術面での研究を進める。
 この日は章南中の教員3人のほか、旧協議会メンバーらで昨秋設置した石倉かごを引き揚げ、個体の大きさや重量を計測するなどした。ニホンウナギ約15尾のほかにハゼや100体以上の小さなカニ、ゴカイなども見つかった。
 ウナギには個体識別のためのチップを埋め込んでいる。1年前の調査から15㌢ほど成長した個体や、定住4年目の個体も見つかり、参加者から喜びの声が上がった。
 今年度は助成金でかごを1基増やした。さらに多くの個体が住みやすい環境としたい考えだ。
 章南中の髙橋真理子教頭は「干潟を持つ市内唯一の校区。地域と連携して、ここでしかできない独自の学習を続けていきたい」と話した。
【岸侑輝】
見つかったニホンウナギ
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