仮設歩道橋利用開始で東栄の石原集落孤立解消

2023/08/25 00:00(公開)
買い物を終えて仮設の歩道橋で帰宅する女性=東栄町古戸で(23日撮影)
6月の東三河豪雨による東栄町古戸地区の石原集落の孤立状態解消のため、町が進めていた鴨山川の仮設歩道橋工事が完了した。23日から住民が利用を始めた。
 6月2日夕、川の右岸が崩落し、木とガードレールをなぎ倒して川に土砂が流れ込んだ。このため、石原集落を結ぶ町道下古戸浅井線が不通となった。水道や電気は通っているが高齢者のいる2世帯が孤立した。
 7月の臨時町議会で事業費約9000万円を盛り込んだ補正予算案が可決され、町は応急対策として仮設歩道橋を架けることにした。集落がある川の右岸と国道151号が走る左岸を結ぶ鋼材製の歩道橋を建設した。橋は長さ26㍍、幅2㍍。
 集落で妹と住む女性(80)は、左岸に乗用車を止めてあった。崩落以降は長靴を履いて川を渡り、買い物に出かけていた。23日も豊川市内で野菜類を買った。「ひとまず安心です。絵画教室も定期的に通えます」と話した。
 町建設課によると、歩道橋の設置期間は町道が復旧するまで。現在は崩落現場の調査と測量を進めている。
【安藤聡】
崩落した現場(10日撮影)
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