働き方改革に伴うトラック物流の運転手不足が心配される「2024年問題」に備え、解決策として期待される中継輸送の実装を目指す「スペース」(蒲郡市豊岡町)が、地元2社との実証実験で得た成果や改善点を全国の運送事業者向けに報告。来秋のシステム本格導入を視野に課題など情報共有した。
今夏の実証運行は「サーラ物流」(豊川市宿町)と「ホイテクノ物流」(蒲郡市拾石町)の2社が参加した。ドラム缶などの大阪方面への輸送実績が多いサーラと、大阪の荷主と取引実績があるホイテクノをマッチング。ホイテクノが大阪から発送した建材をサーラが浜松市内の拠点で引き継いだ。
フォークリフトで荷物を詰め替える方式で、両社の作業性などを検証した。互いの荷主への中継輸送導入への理解や説得なども試み、今後のシステム改善や機能充実などを図るという。
報告会には関東や関西の運送事業者ら約30人が参加した。サーラとホイテクノの担当者、スペースの村井美映社長によるパネル討論形式で中継輸送の利点と課題などの気付きを紹介した。
サーラの勝友宏営業グループマネジャーは「荷役パレットとフォークリフトの爪の間隔が異なり、不慣れな運転手が困惑する場面もあった」などと報告。3者の協議で中継地点に今後、両社の運転手を補助する「荷役誘導員」を置く改善点なども示した。
中継を担うマッチングの精度向上、独自の荷物保険開発、さらに多くの荷主への理解と説得や運送事業者ごとに異なる運賃の平準化なども課題に挙がった。
村井社長は「中継輸送は豊富な拠点や車両を持つ大手のみが可能な取り組みではない。実証実験の気付きを共有し、多額の投資がなくても無理なく中小企業が導入しやすい支援システムに磨きをかけたい」と述べた。
【加藤広宣】