桜丘高校の男子バスケットボール部が、12月23日開幕の全国高校選手権「ウインターカップ」に出場する。昨年は3回戦で敗退した。優勝に向けて挑戦する選手たちを取材した。
5日、一宮市で開かれた県予選決勝では、桜丘が96対83で中部大第一を破り6年連続10度目の全国出場を決めた。
1Q(クオーター)は、中部大第一が次々と3点シュートを決め、22対28とリードを許した。一方、2Qは桜丘が持ち前の守備からの素早い速攻で点差を縮めた。主将の平寿哉(3年)の3点シュートや舘山洸騎(同)の鋭いドリブルなどで逆転に成功し、49対37で前半を終えた。
後半は野末歩夢(同)や服部フェルナンド(同)の活躍でリードを守り切った。ブザーが鳴ると、選手たちは抱き合って喜びを分かち合った。
この試合で、司令塔の舘山が25得点8リバウンドの活躍。「アシストでチームを波に乗せることができた」と笑顔を見せた。チーム最多の28得点を決めた平は「舘山が前半は大事な場面でゴールを決め、チームが上向いた。後半は積極的なディフェンスでマークを集中させ、自分たちが攻撃しやすい環境を作ってくれた」と話した。
新チーム以降、決勝まで中部大第一との対戦成績は負け越し。「いつも僅差で負ける。どうして勝てないのだろう」と悩んでいた。
分岐点はインターハイ3回戦の福岡第一戦だった。68対71の3点差で敗れたが、「格上相手と良い勝負ができて大きな自信になった」と平。「どんな相手でもチャレンジャー精神を忘れない」ことの大切さに気づいた。難敵の中部大第一を破り、全国出場を決めた。
夢舞台に再び挑戦する。平は「最低でもベスト8。メインコートで、大歓声の中で戦う姿をイメージしている」と語った。舘山は「今のままでは日本一になれない。どの位置、どの選手からでもシュートを打てるように、攻撃のバリエーションを増やしたい」と力を込めた。
昨年からチームを率いる水越悠太監督は「2カ月間で選手の底上げをして、日本一を目指したい。桜丘らしい、見ている人も選手たちもワクワクするバスケをしたい」と話した。
【北川壱暉】