蒲郡市竹島水族館は9日から3月31日まで臨時休館する。民間のアイデアや資金を活用し、さらに魅力的な施設にするリニューアル工事がある。小林龍二館長は「新しくパワーアップさせ、幅広い年齢層から愛され、元気が出て地域の人と訪れたい人が交流できる場所にしたい。竹島地区をはじめ、蒲郡全体を盛り上げたい」と話した。
水族館は2006年から指定管理者による管理運営を開始。17年、耐震改修リニューアルをした後、小林館長と職員らが工夫を凝らした手作りの説明文や展示を始めると、当初想定以上の人気で来場者数が増え、18年度には47万人が訪れた。
市は新型コロナウイルスの規制緩和で需要が高まっていることを機に、水族館を中心に竹島エリア一体の魅力を向上させ、観光事業を一層盛り上げていく必要があると考えた。民間の発想を取り入れ、投資で施設の整備促進などにつなげようと、コンセッション方式を採用した。
昨年7月に事業者を募集し、選定委員会で隣にあった旧商業施設「竹島パルク」を管理していた「竹島開発」に決定。水族館を管理する「竹島社中」と建設業「鈴中工業」が協力企業として参加した。
リニューアルは、これまでの「飼育員とのアットホームな交流ができる水族館」を残しながら、より深海魚の展示に力を入れる。竹島パルクを解体した跡地に新館とイベントスペースを建設する。
新館は日本でここだけでしか見られない深海魚の水槽にするため、国内最大クラスの約7・5㍍のアクリルガラスと深海の生物を下から眺められるトンネルを設置する。蒲郡の特性や、深海魚漁に関わる形原や西浦の漁師の魅力も発信する。
既存棟は熱帯の海水魚を移動させ、サンゴや深海魚の種類を増やして展示する。屋外の使っていなかったクジラプールなどを整備し、狭かったオタリアやカピバラのエリアに。広々とした空間でショーが楽しめる展示場にする。
また、新設するイベントスペースは職員による蒲郡の海に関するレクリエーションやワークショップのほか、音楽イベント、キッチンカーの出店などで市民の憩いの場にしていく。
4月に既存棟を、7月から新館などをオープンさせる。小林館長は「これまでの水族館の良さを残し、改善するところを直して多くの人が楽しめる場所にしたい」と述べた。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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