「カムイのうた」公開、豊橋で菅原監督舞台あいさつ

2024/01/28 00:02(公開)
作品に込めた思いなどを語る菅原監督=ユナイテッドシネマ豊橋18で
差別なき共生社会への思いなど語る

 豊橋ふるさと大使の菅原浩志監督が手掛けた映画「カムイのうた」が26日、豊橋市の「ユナイテッドシネマ豊橋18」などで全国公開された。上映後の舞台あいさつで菅原監督が、差別や迫害のない共生社会など作品に込めた思いを語った。
 約100年前の北海道を舞台に、学業優秀なアイヌの少女が同化教育の中で差別やいじめに遭いながら、民族に伝わる叙事詩「ユーカラ」を文字で残すことに取り組んだ物語。主人公の北里テルは、ユーカラを日本語で文字化したとされる知里幸恵さん(1922年没)をモデルに、吉田美月喜さんが演じた。
 菅原監督は「3年に及ぶ制作期間は苦労の連続だった。最初は『和人のお前に何が分かる』と厳しい言葉を浴び、出演交渉も難航した」としみじみと語った。
 作中には熊やシマフクロウなど現地の自然風景を自前で撮った。「後世に残すべき原風景として自前で収めた」と映像へのこだわりを見せた。
 テルの叔母イヌイェマツ役の島田歌穂さんがユーカラを歌う場面に質問が及ぶと「すべて島田さんが歌っているところを生で収めた」と裏話を披露。自ら作詞したエンディング曲は「アイヌの気持ちや思いをまっすぐに込めた。漢字を当てた現在の北海道の地名などにもみられるが、アイヌの歴史や文化を和人が上書きしてしまった悪い面もある。必要なものを残す大切さも感じとってほしい」と説いた。
【加藤広宣】
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