東栄で12日から「ケービング」ツアー

2024/05/11 00:01(公開)
ケービングツアーを始める松下さん。手前はキクガシラコウモリ
 洞窟内を探検する「ケービング」のツアーが東栄町で12日から始まる。観光鍾乳洞を目指した地主の遺志を継いだ松下剛士さん(41)と、山口夕佳里さん(38)の岐阜県内から移住した2人が運営する。「光が差さない地中の暗闇など、究極の非日常空間を体験してください」と話す。
 場所は豊根村境で「古戸風穴」と呼ばれる鍾乳洞。45年前、地主が所有する山を調べて見つけた。5年後に町も調査に加わって観光鍾乳洞化を目指したが断念した。
 松下さんらは岐阜県山県市でケービングツアーを運営していた。8年前、東栄町に鍾乳洞があることを知り、現在の地主の許可を得て洞内の探検を続けた。愛知県でケービングツアーができるところはなかった。体験型で楽しんでもらうツアーを始めたいと今年、東栄町へ移住した。
 鍾乳洞は全長1・2㌔。気温は年間10度前後だ。上から垂れ下がる「つらら石」、地上からたけのこ状に伸びた「石筍(せきじゅん)」、つらら石と石筍がくっついた「石柱」が間近で見られる。「キクガシラコウモリ」が生息している。
 広々とした場所もあれば、大人がほふく前進しなければならないほどの狭い場所もある。地下水がたまった泉もあり、水中からライトアップして幻想的な空間を演出する。さらにヘッドランプなどの明かりを消すと暗黒の世界を体験できる。
 ツアーは初心者(小学5年生以上1人1万円)、中級者(同1万3000円)、上級者(同1万6000円)の3種類。レベルにより所要時間は2~6時間。ヘルメット、ヘッドランプ、つなぎ服、長靴を用意する。障害、賠償保険込み。下着などは各自で。予約制で、申し込みは希望日前日午後6時まで。
 問い合わせは「asobibito~遊び人」(090・6935・9426)へ。
【安藤聡】
ライトアップされた泉
鍾乳洞の出入り口
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