河合さんが義父の功績絵本に

2024/06/27 00:00（公開）

社会

義父美也之さん(後方の写真)の功績を絵本にした河合さん=設楽町三都橋で

　設楽町三都橋の河合孝子さん（75）が、地元の湧き水「赤沢弁財天霊水」を掘り当てた義父、河合美也之（みやし）さん（故人）を題材にした絵本「命の水を引いた男」を自費出版した。
　義父母は１９８１年から90年まで、三都橋で民宿を開業していた。美也之さんは近隣の住民が健康で長生きしている秘けつが飲料水にあると思い、86年から地元の山で湧き水を調査。水源から１・３㌔、２００㍍低い位置に水道管をつなげ、88年に提供施設を完成させた。２００８年に美也之さんが亡くなり、翌年から河合さんの夫周太郎さんが管理を継いでいる。
　河合さんは22年から毎年１冊絵本を出版。水をくみに来る人から「美也之さんを取り上げてみては」とアドバイスを受けて３冊目を制作した。
　絵本では聴診器で探し続ける中、白蛇を従えた弁財天が夢枕に現れた後の１１７本目で水脈を探し出したこと、水道管をつなげた苦労などを36㌻で伝える。「地域の振興のために40年前に考えつき、１人で成し遂げたことがすごかった。出版で親孝行としたい」と河合さんは語った。
　絵本は町内の小中学校と図書館に寄贈する。問い合わせは河合さん（０５３６・64・５０２１）へ。
【安藤聡】

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