飲食関係者と生産者、夏のコラボメニュー

2024/07/17 00:01(公開)
考案した新メニューを紹介する飲食店と農家=エムキャンパスフードで
 豊橋市は16日、駅前大通2の「エムキャンパスフード」で、飲食店や菓子店と生産者が夏の農産物を使って共同考案した地産地消の新メニュー発表会を開いた。事前のマッチング会で結ばれた6グループが延べ12品を披露した。各店で17日から順次販売する。
 豊橋市は多様な野菜の産地で知られるが、地元での消費拡大をねらいに2022年から飲食関係者と生産者とのコラボレーションメニュー開発を続けている。今年度から種類が豊富な秋冬物に加え、夏の農作物を食材としたコラボメニューの開発も始めた。
 発表会では参加した6店と8生産者のグループが試食用の新メニューを提供。食材の特色や調理の工夫など開発までの裏話を紹介した。
 豊橋市「住みます芸人」のASANAは、手羽先などのキッチンカー販売を手掛ける「きゃらっとICHI」(西橋良町)と連携した。
 久保さんとナミトさんの農園「ASANAふぁーむ」のジャガイモを材料に、3種の風味が楽しめるポテトチップとコロッケ(400円)に仕上げた。コロッケにはほぐした手羽先を混ぜたものもある。店舗と並行して就労継続支援B型作業施設も営み、施設利用者も新メニューの調理に携わっている。
 ASANAは「生産者としてメニュー開発に携われた。新たなまちのPRにつなげたい」と喜んだ。同社取締役の蔦和広さんは「互いに二足のわらじを履く共通点に親しみを感じた。新たな農福連携の形にしたい」と意気込んだ。
 鶏卵生産者「イラコファーム」(杉山町)は中国四川料理「道」(草間町)と豊橋温室園芸農協大葉部会とコラボ。新商品の鶏卵「♯華音」の鮮やかな濃い卵黄を、回鍋肉や大葉と混ぜたカステラに生かした。
 イラコファームの高井正和社長は「卵黄は映えるぐらい濃い色で、目当てに来店してもらえるのではないか。店も値上げする新たな付加価値として訴求できる」と説いた。

17日から順次発売

 各店コラボメニューの発売は順次、販売期間は9月末まで。価格は単品で200~980円(コース料理1万1000円あり)。市農業企画課とエムキャンパスフードの各ホームページで公開する。
【加藤広宣】
6店と8農家のマッチングで実現した地産地消新メニュー発表会
新メニューをPRするASANAと蔦さん㊥
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