都市伝説も交え、嵩山浅間神社や旧本坂トンネルへ
ホラー短編集「意味が分かると怖い話」シリーズで知られる豊橋市の作家藤白圭さんが案内するツアーがこのほど開かれた。藤白さんのファンやホラー愛好家など17人が参加し、心霊スポットと工場見学で盛り上がった。
豊橋駅前からバスで出発。車内では参加者が東三河のホラー・ミステリースポットや都市伝説を紹介した。
藤白さんは豊橋駅前の旧名豊ビルに関する都市伝説を紹介。また豊橋市魚町の文具店「弘文堂」の狐塚や、東八町交差点脇の「新町の大灯籠」などパワースポットについても解説した。
最初の目的地は愛知県と静岡県を結ぶ姫街道と、県境にある嵩山浅間神社、旧本坂トンネル。
姫街道は女性が関所での厳しい取り調べを避けるために使われたという説がある。関連し、盗賊に襲われて亡くなった人の霊が旧トンネル周辺で見られるという都市伝説がある。
参加者は浅間神社の参道を上った。藤白さんは、ここで大山社、原川社、富士社の三社三神をまつっていること、それぞれの社が足や腹、頭に霊験あらたかとされることなどを紹介した。
その後、旧本坂トンネルをバスで通過。怪奇現象はなかったが途中、車内の明かりが消え、悲鳴を上げた人もいた。
中央製乳など工場見学も楽しむ
その後は豊橋市植田町の「中央製乳」へ。生乳受け入れから製品が出来るまでの工程を見学した。「夏休みの牛乳はどこへ?」と題した質疑応答もあった。県内での学校給食の牛乳のシェアが高く、給食のない夏休み期間中は多くが全脂粉乳に加工していることなどを学んだ。新製品の試食もあり、「おいしい」と声が上がった。
最後は同市大岩町の「本多電子」の超音波科学館へ。魚群探知機などのソナーや医療用の超音波画像診断装置をはじめ、さまざまな分野で使われている超音波製品の仕組みが紹介された。
終了後、参加者には清めの塩を配った。また藤白さんの新刊などのプレゼントがあった。藤白さんは「今度は田原や静岡で計画したい」と語った。
親と参加した豊橋市立花田小学校6年の佐藤菜羽さんは「心霊スポットで何も感じなかったのは残念だけど、いろいろ体験できて面白かった」と話した。
【岸侑輝】
牛乳の製造工程を紹介=中央製乳で
超音波科学館で超音波体験=本多電子で