豊橋市の「スタジオ・クレド」河合社長に聞く 「街全体の景観ビジョンを」

2024/12/16 00:00(公開)
「住宅部分ばかりにお金をかけず、人間の顔にあたるエクステリアにもお金をかけてほしい」と話す河合社長

 建築・住宅設備機器業界最王手の「LIXIL」は、庭や塀、カーポートなど敷地全体のデザインや設計などを競う「エクステリアコンテスト」を開催している。47回目の今大会は、約6500の作品がエントリーされた。豊橋市天伯町にある「スタジオ・クレド」は、全国でも珍しい女性だけの外構・エクステリア専門店・今年は二つの部門で銅賞を受賞した。受賞の理由は。また豊橋のエクステリアの課題や展望は。河合朋代社長を取材した。

 

 ―東三河でエクステリアの会社を始めた理由を教えてください。

 ◆東三河にはせっかくすてきで広い庭があるのに、草ぼうぼうで使われていないようなお宅が驚くほど多いことに気づいたのがきっかけです。土地を買う、家を建てる、外構のバランスの良い三位一体の家を増やしたいと考えたことがきっかけで14年目になります。

 

 ―会社の特徴は?

 ◆スタジオ・クレドは女性5人で運営しています。業界では国内を見渡しても女性だけの会社は聞いたことがありません。全員が景観や街並みが大好きで、全国各地にいろいろな建物を見に行きますし、私は勉強のために必ず毎年海外に行き、街並みを見て作品に反映させます。その蓄積を生活のしやすさやお客さまへの気遣いなど女性ならではの感性に乗せてデザインできているのかな、とは思います。

 

 ―海外の街並みと日本やの街並みを比べて何が違いますか。

 ◆フランス、北欧は、都会も田舎も統一されている。その一方では、日本でも神宮外苑や表参道、丸の内など「都会」と呼ばれる地域は統一されたビジョンに基づいて街づくりがされていると感じることが多いです。

 

 ―豊橋や東三河はどうですか?

 ◆残念ながら統一されたビジョンは感じません。たとえば歩道の植栽帯。草の管理ができないという理由で、コンクリートで埋め立てられましたが、隙間から草が生えて放置されているよりも見苦しい。どういうビジョンに基づいているのか。おそらくないんだと思います。

 

 ―どうしたらいいですか?

 ◆かつて、豊橋市の幹線道路には市の花でもあるツツジが植えられていてとてもきれいだったことを覚えています。何らかのビジョンがあってそれに基づいて道路が彩られていたのでしょう。個人の住宅のエクステリアも街全体のビジョンに基づいてつくっていけば、それこそが街並みになります。アリーナ建設をするにしても、街全体の景観ビジョンがあり、市民がその哲学の上で街づくりをしていくことが肝要ではないでしょうか。 

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関健一郎

鎌倉市出身の45歳で四人の子育て真っ最中。NHK記者として11年仕事をしてきた。その後、豊橋に住んで今年で10年目。東三河地域でいまだ日の目を見ぬ素晴らしい取り組みをしている企業に東愛知新聞で光を当てることができるよう取材している。趣味はサッカーと筋トレ。

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