【豊橋市議会】選挙ビラのパワハラ事実調査、4会派が長坂市長へ4日までに報告求める 

2025/02/28 00:00(公開)
パワハラ事実確認などの早期報告を求める4会派の市議=豊橋市役所で

 豊橋市の長坂尚登市長が市長選で配った選挙ビラに記載の前市長のパワーハラスメントに関する記事の引用を巡り、市へ事実確認を求めている市議会4会派が27日、市役所で記者会見した。同日付で市長に調査結果と状況を3月4日までに報告するよう求めた。27日午前の市長定例記者会見で市側は「内容を精査中。報告時期も未定」とした。

記載内容の事実関係が注目される長坂市長の法定選挙ビラ

 昨年11月の市長選で長坂候補(当時)が配った法定選挙ビラには、インターネットメディアに掲載された記事の一部を引用した。ビラ裏面に、前市長のパワハラが原因で職員2人がうつ病を発症したとする内容が記載されている。

 

 市議会では昨年12月11日の定例会一般質問で、伊藤哲朗氏(自民)が記載内容について事実確認の必要性を指摘、市側が公平公正で速やかな調査と報告を約束した。

 

 4会派の記者会見は自民、公明、まちフォーラム、とよはしみんなの議会の代表と、一般質問で関連質疑をした星野隆輝氏(まち)、伊藤氏と坂柳泰光氏(自民)が経過報告と今後の対応などを説明した。

 

昨年末の約束から2カ月超  調査委設置は2月中旬

 

 4会派によると今年2月7日、まちフォーラムを除く3会派が市長に対し14日までに調査結果の報告を求めた。一方、市が初の調査委員会を開いたのは2月10日。さらに市長は14日の回答で「現在は調査中」などと返信したという。

 

 12月定例会で関連質疑した3氏は21日、市長へ質問状と早期の結果報告を求めて申し入れた。4会派も同日付で25日までの報告を申し入れたが現在も回答がない。そこで同日付で再度、4回目となる調査報告を求めて申し入れた。

市長定例会見では報告時期などの明言は避けた

選挙結果への影響を懸念  調査委報告に市民の問い合わせ相次ぐ

 

 まちフォーラム代表の星野氏は「市の調査委はパワハラの事実を確認するだけだ。昨年12月議会で約束したのに、調査委が立ち上がったのが2月だ。遅れた理由も説明なく議会軽視ととれる」と経緯を振り返った。報告後の対応について「調査の結果次第では選挙ビラの正当性も問われる。議会では選挙結果にも影響する重大事案と捉え、一日も早い情報公開を訴えていく」との見通しを示した。

 

 他会派の代表らも、この選挙ビラの影響について述べた。尾林伸治氏(公明)や小原昌子氏(自民)は「選挙期間中だったので驚いたし、有権者からの問い合わせが相次いだ。今でも調査委の進展など問い合わせが続いており、市民は早く結果を求めている」と市側の対応を促した。

 

 古池氏は市内全域に配られたビラについて選挙中、SNSで「相手をおとしめる行為はいかがなものか」と投稿。「その後も会う有権者から『浅井さん(前市長)はパワハラした人でしょう』と聞かれ続けた」とし、確定事実がない状況で個人の人格や社会的なダメージを与えかねない選挙手法に疑義を呈した。

 

 会見に先駆けた長坂市長の記者会見では、調査委の動向や報告時期に質問が集まった。委員長の島村喜一副市長は「事実関係を調査し、検証、評価を踏まえ報告内容を精査中だ。調査委から市長報告を経て議長へ届けられるが、時期やめどは分からない」と答えた。

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加藤広宣

愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。

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