歌川広重の浮世絵「狂歌入東海道」の御油宿に描かれている樹齢約300年のムクノキが、伐採されることになった。この名木を盆景にして残そうと、有志が準備を進めている。
豊川市御油町の音羽川に架かる御油橋の東側のたもとにある。近くに民家がある場所で、倒木の可能性があることから、管理する東三河建設事務所が今月21~22日に伐採する。
浮世絵にも登場した樹木を後世に引き継ごうと、同市下長山町の経営コンサルタント後藤靖治さん(47)が、同市伊奈町の苔盆景(こけぼんけい)専門店「mossloulan楼蘭(モウスロウラン)」店主の松井馨可さん(52)に呼び掛けた。
具体的には、ムクノキの小さな枝を譲り受け、この枝を挿し木にして、根がついたものを利用して盆景にする。盆景は山野草、流木、石、砂などを使って盆の上に自然の風景を表現した苔アートだ。
松井さんは「音羽川の流れや御油橋を再現した盆景にしたい」と張り切る。後藤さんは「浮世絵に描かれたムクノキが伐採され、なくなることは残念と思っていた。松井さんの協力で後世に引き継ぐことができうれしい」と話した。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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